『MotoGP™世界選手権』の商業権を所有するドルナスポーツは15日、デジタルフラッグパネルを製造し国際連盟から承認を受けるイギリスの『EM Motorsport』との間で、2021年シーズンに開催する全てサーキットで使用するために、22機の供給に関して合意したことを発表。今週末のポルトガルGPから使用される。
昨年12月、国際モーターサイクリズム連盟と国際自動車連盟は、安全面の強化を目的に新たな提携を結び、デジタルフラッグパネルを2022年から『フォーミュラワン世界選手権』と『MotoGP™世界選手権』、2023年から『スーパーバイク世界選手権』のイベントを開催する全てのサーキットに対して設置の義務を発表。
デジタルフラッグパネルは、トラックサイドに設置され、レースコントロールまたはマーシャルによる操作が可能となり、フラッグ情報、気象情報、セーフティカー、または仮想セーフティカーの配備など、ライダー及びドライバーに重要な情報を表示するために使用される。
現状、『フォーミュラワン世界選手権』のプロモーターが各戦に搬送、設置するが開催地で常設しているわけではなく、他のイベントを開催する際に使用することはないが、今回の提携により、今後は全てのチャンピオンシップが同選手権レベルの安全技術を利用できることになる。
『フォーミュラワン世界選手権』を開催するサーキットは、国際連盟から承認を得た『T1』、『MotoGP™世界選手権』と『スーパーバイク世界選手権』を開催するサーキットは、『T1』または『T2』のデジタルフラッグパネルを設置することになる。
デジタルフラッグパネルは、スイスのメトロロジー研究所による厳格なテストを受けており、雨や直射日光など様々な条件下で検査され、『EM Motorsport』は64000カンデラ/平方メートルの明るさで重要な情報を表示するデジタルフラッグパネルを開発し、最初に『T1』及び『T2』を取得。
ドルナスポーツは、2022年の設置を前に、ライダー及びサーキットにデジタルフラッグパネルに慣れてもらうために、ヨーロッパラウンドの緒戦となるポルトガルGPから導入。『T1』はロングランオフエリアと高速ストレートで使用され、『T2』は残りのエリアをカバー。各サーキットの設置位置は、セーフティオフィサーが決定し、ラップ全体を通じて、ライダーの自然な目線を考慮して配置される。グランプリの開催前には、トラックマーシャルたちを対象にデジタルフラッグパネルの使用に関するトレーニングを実施する。